今回は金融業界における「顧客」マスタについて考えていきます。
金融機関ではあらゆる取引や契約を行う際に口座が開設されます。口座の単位で口座番号が発番され、勘定系をはじめとしたあらゆるシステムでこの番号が認識されています。口座は、顧客側の都合で自由に設定されるため、1人の顧客が複数の口座を保有するケースが多々あります。
従来、金融機関では口座は管理するものの、この1人の顧客(単一顧客)を認識してきませんでした。しかし昨今、こんなケースで単一顧客を管理する必要性に迫られています。
こういったテーマに対応するためには、単一顧客の登録管理業務を行い、全システムで共用することが理想的です。ただし、その行為は既に口座中心に構築された勘定系システムを1から作り直すことに等しく、どの金融機関もそこまで手を付けられていません。よって、各社とも情報系システムや個別業務システムの中に閉じて、単一顧客マスターを名寄せ処理等で作成し、業務固有にメンテナンスしているのが現状のようです。
同内容に関連して、弊社ホームページ上にリーフレットを掲載していますので併せてご覧下さい。
「MDM(マスターデータ管理)実践ケーススタディ~金融顧客統合編~」
http://www.drinet.co.jp/technology/download/index-mdm.html