企業全体の多くの課題がマスターデータの整備で解決できます

マスターデータ散在が経営効率に影響

 インターネットの普及と情報技術の進歩により、広範囲で膨大な情報を瞬時に収集・加工できるようになった今日、従来では週次や月次でしか把握できなかった情報をリアルタイムで把握し、意思決定サイクルをより早いものにしていくといった動きも活発です。情報システムの適用範囲も広がり、SCMやCRMなどの業務横断、あるいは企業横断で活用することが主流になっています。   

マスターデータの在り方が問題となっている顕著な例として以下のようなものがあります。

マスタデータに起因する問題

経営戦略
仕入先と顧客が同一かどうか分からない 相殺などによる手数料軽減や優遇レートなどによる新サービスが展開できない
グループ各社や部門から、個別に同じお客様にアプローチしていることに気付かない 経営効率が悪く機会損失につながる
グループとしてのリスクヘッジ(与信など)ができない
現場作業
マスターデータのメンテナンスに手間がかかる。
(例:取引先の住所が変わった場合、仕入先マスター、顧客マスターなど各マスターの住所を変更しなければならない)
担当者に必要以上の作業負担がかかる
属人的になりやすく、担当者が変わったときの対応に時間を費やす
システム開発
システム開発において、個別アプリケーションごとにマスターを構築することになって、システム全体で見た場合、マスターが冗長になってしまう。 無駄な開発が発生する

同じようなマスターが構築され、メンテナンスの負荷がかかる

必要以上のマスター間の整合性チェックが発生する

システム保守
システム保守において、マスター間の整合性があわず、業務に影響が発生する。
(例:顧客マスターは登録したが、請求先マスターの登録を忘れたことにより、請求書の発行が遅れる)

 

これらは皆マスタデータに起因する問題ばかりです。

その主な要因は、これまでのビジネスアプリケーションが、個別業務の最適化をねらったものであっため、他の業務との連携配慮が薄いことにあります。その最も象徴的なものが、マスターデータの個別最適化なのです。

例えば、CRMでは顧客ひとりひとりの嗜好、購入履歴、クレームなどのデータを横串で見る必要があります。
ところが、現状の情報システムは、マーケティング部門、セールス部門、サービス部門などでそれぞれ独自に顧客マスタを持ち、それらの間で、コード体系、データ粒度、定義が異なっていることが多いのです。
このような状況の中で、多くの企業システムは「データが繋がらない」「データの精度が低い」「欲しいデータがすぐ取得できない」などの問題を抱えています。

CRM実現のためには、どのような情報を見たいか、といった業務上のニーズを反映させることはもちろんですが、それとは別に部門間で共通の顧客マスタを整備することが重要になります。
業務や企業を横断してデータが円滑に流通するための鍵は、マスタデータにあるのです。
マスタデータの整備は、情報システムにとって大きな課題の一つになっています。

 

即応性が求められる企業システム

一方、企業システムの命題は、情報を迅速に提供し、下された意思決定に基づいて、ビジネスや業務の変更に即応することです。
そのためには、企業全体の情報システムアーキテクチャーを見直すことも必要です。

昨今話題になっているSOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ) は、アプリケーションなどをコンポーネント化(部品化)し、それらを組み合わせてシステムを作る設計手法です。
これを適用することにより、様々な業務ごとのアプリケーションをサービスという単位に分離独立し、それぞれの業務の変更が他の業務に影響を与えない構造を実現できるのです。変更による他の業務への影響を最小限にできれば、メンテナンスに時間がかかることが常であった情報システムから、ビジネス変化に即応できる情報システムに生まれ変わることができるのです。

SOAのような柔軟性のあるアーキテクチャを、企業システムが真に活用するには、各サービスが提供する情報の整合性を保証しなければなりません。
その基盤となるデータこそが、各サービスでもっとも共用性が高い「マスタデータ」に他なりません。
ここでも、マスタデータの整備が、成功を左右するひとつの要因になるのです。

 

MDM(マスターデータ管理)とは…

このような問題や課題に応える一つが、「MDM(Master Data Management:マスターデータマネジメント)」です。
MDMとは、「企業・グループ企業といった広い範囲で、共用性の高いマスターデータを一元的に管理し、マスターデータに関する統制されたシングルビューを提供すること」です。

多くの場合、顧客,仕入先,商品,自社組織,従業員など、どの業務でも利用するデータを、共通マスタとして個別業務アプリケーションの外で、業務を横断して一元管理します。
そして、マスターデータそのものは複数であったとしても、1つのマスターを更新し1つのマスターを参照している論理的な VIEW を提供するのです。
たとえば、実際には、アプリケーション環境の違いなどから複数のマスターを実装したとしても、更新するマスターは1つにし、各実装マスターに更新情報を自動反映する仕組みにすることで、論理的には1つのマスターに対する、更新と参照を実現します。

 

mdm_master_integration-1 

 

難度の高いマスタ統合・コード統一

MDMの考え方自体は、以前からマスター管理の基本として考えられてきたことであり、データ総研では、1985年の創業当時から訴え続けております。
近年、これをサポートするツールが多数登場してきたことにより脚光を浴びています。
しかし、ツールを導入しさえすれば、問題・課題が解決するでしょうか?
残念ながら、それほど単純なものではありません。
MDMにおいての中核は、マスタ統合・コード統一です。
これは、コード体系と桁数、属性を決めれば完了というわけではありません。
実際のインスタンスを見ると、先の例であげたように、顧客マスタといっても、捉え方が各業務で異なることが少なくありません。
経理部門では顧客は支払口座を意味し、販売部門では顧客窓口を意味する。また、物流部門では商品の配送先を表すなど、それぞれの業務の使途にしたがって、顧客を意味する範囲やデータの粒度が大きく異なるケースが見られるのです。
それら各業務の要件、制約条件を調整しながら最適解を見出さなければなりません。
また、マスタデータの流通範囲の広さから一度情報システムに取り込まれると、簡単に設計変更をすることができないため、柔軟で安定的なデータ構造を設計しなければなりません。
マスタ統合・コード統一では、コードの意味をふまえた業務間の調整や、柔軟かつ安定的なデータ構造設計など、多様で高度なスキルが要求されます。

 

mdm_code_integration-1

 

データ総研のMDMソリューション

データ総研のMDMソリューションは、難度の高いマスタ統合・コード統一を、さらに一歩進め、『早く・安く・うまく』実現できるよう工夫されたソリューションです。

マスタデータは、各業務でどのように使われているかを把握し、また、どのように使いたいかを決めて設計しなければならないため、現状調査や課題検討の範囲が大きくなる傾向にあります。
たとえば、子会社を含めたグループ全体で商品マスタの統合を図ろうとすると、関係する全企業のデータが範囲になる可能性があり、通り一遍に作業を進めると膨大な作業量になる恐れがあります。

データ総研は、これまでに800件以上のコード統一・マスター統合プロジェクトをご支援しています。
少ない作業量で効果的なコード統一・マスター統合をおこなえるよう、実践ノウハウから生まれた『方法論』『マスターテンプレート』を中核に、無理のない実現ステップを考え、MDM構築をサポートするトータルサービスです。

 

mdm_solution-2

セミナー情報seminar_mono

 

 次回の開催は2018年10月12日(金)

 

マスター統合・コード統一・MDMセミナー

 

マスター統合/コード統一/MDMセミナー 

●「マスター統合・コード統一・MDM」を成功させるには
  • マスターデータ管理が必要とされる背景
  • マスタデータの問題事例
  • マスターデータ管理システムの導入
  • MDMを成功させるために必要なこと
  • コード設計ノウハウ
  • データ総研のMDMソリューション

● 事例から学ぶマスターデータ管理

  • Stibo SystemsのMDMプラットフォーム紹介
  • マスターデータ管理の事例
  • 顧客事例

具体的なご支援事例を交えながら、MDMプロジェクト成功のツボをお伝えします。 

データ総研のMDMソリューション
コンサルティングサービスメニュー

 

  • マスター統合の計画検討支援
  • マスター/コードに関する現状調査支援
  • 課題整理/解決策検討、ユーザー様との調整支援
  • 新規データモデル作成(新規マスター設計)
  • リソースコード体系の策定支援
  • マスター統合方式検討支援
  • データHUBアーキテクチャ検討支援
  • 名寄せクレンジング方式案/移行方式案検討
  • リソース管理の運用維持体制/方式案検討

 

データ総研ブログ