T社では近年、ゼロから作り上げるスクラッチ開発の案件が急増していました。開発にあたり、顧客が社内に保有する様々なデータを可視化し、データの関係性を整理して構造化する必要がありましたが、これまでパッケージ販売を中心としてきたT社では、このような知識や技術自体は今まで必要ではありませんでした。そのため、データを整理整頓し、構造化する「データモデリング」という言葉は知ってはいたものの、実案件で生かせるほど理解をしているスタッフはいなかったのです。
「ベンダーである我々は今、各企業の多種多様な状態に寄り添う提案をすることが求められています。今後は、データマネジメントのための基本的な知識の不足が、チャンスロスを招く可能性もあると懸念しています」(E氏)
これを機にT社では、自社のサービスの付加価値を上げて他社との差別化を図り、売上拡大に繋げようと、スタッフのデータモデリングのスキルアップを急ぐ方針を固めました。
調べてみると、正しくモデリングを行うためには、それ自体の手法のみならず、問題の箇所や解決方法、そしてモデリングを活用すべきシーンや最適な方法についても深く学ぶ必要があるとのことでした。しかし、社内にはスタッフに教育を行うことができる専門知識を持った人材がおらず、E氏は、外部のプロによる教育実施を検討するため、情報収集を始めました。
データマネジメントスキルが必要な案件が増えているが、専門知識を持って対応できるスタッフがいない
スタッフのデータモデリングスキル向上を目指したいが社内に教育を担当できる人材がいない