DRIブログ

マスタ統合の優先順位の考え方について

2009/06/23 10:00:00 / by DRIコンサルタント

マスタ統合の悩ましい問題の一つに「どの範囲を優先的に統合すべきか」があります。

MDMでは、段階的に対象範囲を広げて行くことが一つのポイントとなりますが、「そもそもどのような切り口で優先順位を考えるべきか悩んでいる」という声を耳にすることがあります。そこで、今回は「統合範囲の優先順位を考える切り口」をテーマに考えてみたいと思います。

優先順位を考える上では、マスタ統合をするメリットが、十分に発揮できるかどうかが重要な要素となります。マスタ統合による一元管理のメリットとは、例えば、以下のようなものです。

  • 冗長性を排除し、整合性のとれた最新情報を共有できる
  • 変更対応のメンテナンス負荷を軽減できる
  • プログラム参照先が1箇所であるため、ロジックの1本化を計ることができる

このようなメリットが十分に発揮できるか否かを考える切り口として「業務要件との関連性」と「レコードの共用性」があります。

1.業務要件との関連性

一元管理することで満たされる重要な業務要件があるかどうか、という観点です。「外部に提供する情報として統合する必要がある」「横串で分析したいなどの経営ニーズにより統合する必要がある」といった業務要件を満たすために当該マスタの統合が必要であれば優先的な統合対象とする、という考え方です。業務要件の優先度が統合対象の優先度に直結することになります。

2.レコードの共用性

統合対象となるレコードの件数から有効性を考慮する、という観点です。例えば、2つのマスタを統合する場合、両者で重複している(=統合対象となる)レコードの件数が多ければ、それらを統合することにより、メンテナンス負荷を軽減できるメリットが十分に発揮されます。しかし、重複している件数が少ない場合は、統合してもメンテナンス負荷は大して変わらず、むしろ管理の煩雑化などのデメリットが上回る可能性があります。

このように、共用性が高ければ優先的な統合対象とすべきですが、共用性がそれほど高くないのであれば必ずしも早急に統合対象とすべきでない、という考え方です。ただし、「1.業務要件との関連性」の観点から、優先的な統合対象とすべきであれば、重複しているレコード件数が少なくても優先順位を上げる必要があります。実際には、この他にも様々な要素を考慮する必要がありますが、今回触れた切り2つの口が統合範囲の優先順位を考えるヒントになればと思います。

Topics: MDM(マスターデータ管理), データマネジメント